貴社の債務者は、「正直」、「回避的」、「攻撃的」、それとも「欺瞞的」ですか?
長年にわたり与信管理と回収業務の分野で仕事をしてきた中で、私はあらゆるタイプの債務者と話をしてきました。その数はおそらく数千人に上ります。これは、金銭の支払いに関する心理を理解する上で、間違いなく貴重な教訓となりました。この長年の経験から、私が考える債務者の4つの基本的なタイプ、すなわち「正直」、「回避的」、「攻撃的」、そして「欺瞞的」な債務者について共有いたします。
「正直な債務者」とは、支払い義務を果たすことに積極的な姿勢を示す債務者です。このタイプの人は、督促状を受け取ると、積極的に債権者に連絡し、自ら状況に対処しようとします。また、自身の金融状況を正直に伝え、現実的に支払いを始めるためにできることを提案します。こちらからの電話には必ず出て、丁寧に対応してくれるでしょう。やむを得ない理由で深刻な債務問題に陥る人も多くいます。その人が正直に解決しようと努力している限り、私たちにできるのは、その人の状況に応じて最善のサポートをすることです。
「回避的な債務者」とは、債務義務への率直で直接的な対処を避けようとする債務者です。このタイプの人は、支払い時期や金額について曖昧な態度を取りがちです。支払う約束をしても、それを簡単に破棄し、気にする様子も見せません。また、回避的な債務者は、電話、メール、その他の連絡手段を避ける傾向があり、「問題」に直接向き合おうとしません。言うまでもなく、このような人に対処するのは非常に困難です。なぜなら、このような債務者に支払いを約束させ、それを守らせることは不可能に近いからです。
「攻撃的な債務者」とは、その名前が示すように、債務義務に関して攻撃的な態度を取る債務者です。このタイプの人は、非常に早口で話したり、下品な言葉を浴びたり、電話で怒鳴ったりすることがあります。こちらを動揺させるようなことを言う場合もあるでしょう。時には、意図的にこちらを怒らせ、支払いをさらに遅らせたり、場合によっては全く支払わない理由を作ろうとするかもしれません。熟練した与信・回収の専門家は、常に冷静さを保ち、このような罠に陥らないようにします。このような債務者から、怒りを誘発するような発言を受けた場合は、まず深呼吸をして冷静さを保ち、ゆっくりと穏やかに明確な声で会話を続けるよう心がけるべきです。
「欺瞞的な債務者」とは、最初から支払う意図が全くない債務者です。このタイプの人は、回避的で攻撃的な債務者の特徴を兼ね備えています。電話や他の連絡手段を避けたりするだけでなく、ようやく連絡に応じた場合でも、まったく事実と異なる苦情を申し立てたりすることもあります。唐突に、本来であれば適時に指摘されるべき問題を突きつけたりもします。これらの言い訳はすべて、支払い義務を逃れるための策略にすぎません。このタイプの人に対しては、速やかに第三者の回収専門家や弁護士に事態を引き受けてもらう以外にできることはほとんどありません。
上記のタイプを踏まえ、私が観察してきたことの一つは、状況が変化(または悪化)するにつれて、とても正直だった人が非常に欺瞞的になる場合があるということです。特に状況が切迫すると、生き残りのためにあらゆることを言い、あらゆる行動に出るということが多く見受けられます。
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スティーブン・ギャン
公認会計士 ❘ 与信管理相談士 ❘ 日本在住15年 ❘ 日本語可
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