「青い目の債権取り立て屋」というニックネームで呼ばれるようになりました

ステラ・リスク・マネジメント・サービス(株)
代表取締役、公認会計士、認定与信管理相談士
スティーブン・ギャン

今回は、債権回収に関する私の経歴について、少しご紹介させていただきます。

私は1992年に、アドバンス・アンド・アソシエイツ株式会社という、日本で初の外資系債権回収会社を設立しました。当時、日本には債権回収会社がごくわずかしかなく、その中には暴力団と関係のある会社もありました。私のビジネスモデルは、アメリカやヨーロッパでの長年の専門的な債権回収の経験に基づいていたことから、多くの日本企業が私のサービスを進んで受け入れてくれるだろうと自信を持っていました。 

ところが、この自信は間もなくして衝撃に変わります。日本の企業は私のサービスを利用したがらなかったのです。これは、見知らぬ第三者を使って未回収債権を回収することで企業の評判が損なわれることを企業が非常に恐れていたためです。

幸いなことに、日本の外資系企業、特に経営陣が外国人で、すでにアメリカやヨーロッパの債権回収業界に精通していた企業が、私の回収サービスを喜んで利用してくれました。これが後押しとなり、徐々に私の会社は成長し始めました。 

そして1995年のある日、日本経済新聞が私の会社の回収サービスについて記事を掲載しました。これを境に突然、多くの日本企業から大きな関心が寄せられるようになります。その記事では、私の会社が非常にプロフェッショナルで、日本企業にとって未払い債権を解決するための論理的な手段となると取り上げられていました。それから瞬く間に多くの中小企業や一流の日本企業が、私の会社の国内外の回収サービスを利用するようになりました。 

2003年までに、私の会社は毎月1万件以上の延滞債権回収案件を受け付け、約800社の顧客を抱えるようになりました。さらに、第三者の専門会社による債権回収は当時の日本では新しい概念だったため、私は債権回収や与信管理について90の商工会議所から講演を依頼されました。その経験で徐々に「青い目の債権取り立て屋」というニックネームで呼ばれるようになりました。

2005年、私はシカゴに帰り、現在の会社名であるステラ・リスク・マネジメント・サービス株式会社としてビジネスを継続しました。米国に支店を持つ日本の顧客の一部は、約30年にわたり私の回収サービスを利用し続けています。また、米国にある多くの日本の子会社も私の回収サービスを利用しています。

後払いのクレジット販売を行っているほぼすべての会社において、不払いの顧客に時折直面することがあります。時には、顧客が非常に悪いキャッシュフロー問題に直面することもあるのです。

上記に関連し、下記のような兆候が見られたら、延滞売掛金回収をアウトソーシングするべきです。

  • 理由を問わず延滞期間が90〜120日に及ぶ場合

  • 不定期に支払う財務的に不安定な顧客

  • 悪評判または信頼度の低い顧客

  • 費用対効果が得られない回収案件

「時は金なり」と言いますが、支払期限を過ぎた売掛金を回収できない場合は、最善の方法で回収を試みる専門の回収組織にアウトソーシングすることをお勧めします。

以上

記事の無断転載を禁じます。

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弊社は今年で創業20年目を迎え、これまで日本と米国において数百社の企業に延滞売掛金の回収代行サービスを提供してまいりました。延滞売掛金の回収にお悩みの際はぜひご相談下さい。

Stellar Risk Management Services, Inc.
スティーブン・ギャン
公認会計士 ❘ 与信管理相談士 ❘ 日本在住15年 ❘ 日本語可
Tel: 773-318-5187  s.gan@stellarrisk.com  www.stellarrisk.com

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