クラウドファンディングに関するIRSからの最新情報
クラウドファンディングは、多数の人々から寄付を募り、Web サイトを通じて資金を調達する方法です。寄付は、事業資金、慈善寄付、または贈答品として募られることがあります。
場合によっては、クラウドファンディングの主催者が他の人や企業に代わって募ることがあります。また、自分自身や自分の企業のために資金を調達するためにクラウドファンディング キャンペーンを立ち上げる人もいます。
クラウドファンディングの分配は、事実と状況に応じて、受け取る人の総所得に含めることができます。分配額が特定の報告基準を満たしている場合、クラウドファンディングの Web サイトまたはその支払い処理業者は、調達した資金の分配を報告する必要があります。
<クラウドファンディングにより集められた資金の分配のためのForm 1099-K>
クラウドファンディングのウェブサイトまたはその支払い処理業者は、分配額が一定の報告基準を満たしている場合、IRS にForm 1099-K: Payment Card and Third Party Network Transactionsを提出することにより、集めた資金の分配を報告することが求められる場合があります。その場合、クラウドファンディングのウェブサイトまたはその支払い処理業者は、分配が行われる相手にもそのFormのコピーを提供する必要があります。
米国救済計画法 (ARPA) はクラウドファンディングへの支払いが商品またはサービスと引き換えに行われない場合、クラウドファンディングのウェブサイトまたはその支払い処理業者は、IRS にForm 1099-K を提出したり、分配が行われる相手に提供したりする必要がないことが明示されています。
<報告基準>
クラウドファンディング ウェブサイトまたは支払い処理業者がForm 1099-K を提出して提供するための報告基準は次のとおりです。
2023 年以前 – 個人に分配されたすべての支払いの合計が 20,000 ドルを超え、200 件を超える資金の提供から生じた場合(通知 2023-10 および通知 2023-74 参照)
2024 年 – IRS は、ARPA で規定されている下限基準の段階的導入として、基準を 5,000 ドルに引き下げる計画を発表(IR-2023-221を参照)
<注意>
ARPA は第三者決済組織 (TPSO) の報告基準を引き下げ、取引数に関係なく、暦年中に受取人に分配されたすべての支払いの合計が 600 ドルを超える場合にのみ、TPSO はForm 1099-K で報告する必要があるようにしました。しかしこの低い基準の実施はまだ行われていません。
<分配>
クラウドファンディングの分配は、クラウドファンディング主催者に対して、または主催者が資金を募った個人または企業に対して直接行うことができます。分配が行われた年の報告基準を満たしている場合は、Form 1099-K を IRS に提出し、支払いを受け取った個人または団体に提供する必要があります。
<資金の提供を受けた場合>
クラウドファンディングを通じて集められた資金の分配に関するForm 1099-K を受け取った人は、Formに記載されている提出者の名前を知らない場合があります。クラウドファンディング Web サイト自体ではなく、クラウドファンディング Web サイトが使用する支払い処理業者がForm 1099-K を提供し、Formの提出者として記載されることがあるためです。
Form 1099-K の受取人が申告者の名前やForm 1099-K に記載されている金額を知らない場合、受取人はFormに記載されている申告者の電話番号を使用して報告された支払いについて確認することが可能です。
<参考Form 1099-K>
Form 1099-Kのボックス1には、暦年中に人に行われた分配の総額が表示されますが、Form 1099-Kの発行は、Formに報告された金額が受け取った人に課税されることを自動的に意味するわけではありません。
<Form 1040での申告方法>
非課税の分配がForm 1099-K で報告されている場合、受取人はForm 1040 のSchedule 1 で次のように取引を報告する必要があります。
Part I – Line 8z, Other Income
“Form 1099-K Received for Non-Taxable Crowdfunding Distributions” に、Form 1099-K で報告された分配からの総収益を記入
Part II – Line 24z, Other Adjustments
“Form 1099-K Received for Non-Taxable Crowdfunding Distributions” に、Form 1099-K で報告された分配の非課税額を記入
これらの申告により課税対象所得への純影響は なくなります。
非課税の分配がForm 1099-K で報告され、受取人が納税申告書で取引を報告していない場合、IRS が受取人に連絡して詳細を問い合わせてくることがあります。受取人にはクラウドファンディングの分配金が納税申告書に報告されなかった理由を説明する機会が与えられます。
<クラウドファンディングを通じて調達した資金の税務上の取り扱い>
連邦税法の下では法律によって総所得から明確に除外されていない限り、総所得には得られたあらゆる源泉からのすべての所得が含まれなければなりません。しかし、ほとんどの場合贈与として受け取った財産はその人の総収入には含まれません。クラウドファンディングの分配金が、それを受け取った人の総所得に含まれるかどうかは、分配金に関するすべての事実と状況によります。
クラウドファンディングの主催者が他の人に代わって寄付を募り、その主催者が集めたお金を分配した場合は主催者の総収入に含まれない可能性がある
クラウドファンディングへの寄付が、その寄付者が対価として何かを受け取ることを期待したりせずに行われた場合、その金額はキャンペーンを組織したものにとって贈与であると認識される可能性もあり、贈与とならない可能性もある
雇用主が従業員の利益のためのクラウドファンディングキャンペーンへの寄付は、通常、従業員の総収入に含まれる
クラウドファンディングキャンペーンから受け取った金額の処理方法に関する情報とアドバイスについては信頼できる税務専門家に相談することをお勧めします。
クラウドファンディングを通じて調達した資金の記録管理
クラウドファンディングの主催者およびクラウドファンディングから金額を受け取る人は、少なくとも3年間、資金調達と資金の処分に関する鵜すべての事実と状況の正確な記録を保持する必要があります。
詳細は下記をご参照ください。
以上
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