新たな詐欺の手法と対策

CDH会計事務所
米国公認会計士
武藤 登 氏

IRSは税金の還付請求義務があるように誤解させようとする新たな郵便詐欺について納税者に警告しました。

今までのような電子メール、テキストメッセージに加えて、 新たに発行人欄がIRS と記載された通知が配送サービスからカードボードのような厚い紙の封筒に入った郵送物として送られてくるというものです。

その内容としてはいずれも納税者の未請求還付金に関する文言が記載されています。

例として;

  • "A Clear Phone of Your Driver's License That Clearly Displays All Four (4) Angles, Taken in a Place with Good Lighting."

  • "You'll Need to Get This to Get Your Refunds After Filing.

  • These Must Be Given to a Filing Agent Who Will Help You Submit Your Unclaimed Property Claim.

  • Once You Send All The Information Please Try to Be Checking Your Email for Response From The Agents Thanks"

詐欺を見分ける注意点としては奇妙な句読点やフォントの混在文章や文字の不正確さなどです。

納税者は絶対に運転免許証の詳細な写真、携帯電話番号、社会保障番号と銀行口座の種類などの銀行情報を、IRSを語っている偽の連絡先に送ってはいけません。納税者から入手したこれらの機密の個人情報は、個人情報窃盗犯が税金の還付やその他の機密の財務情報を入手しようとするために使用される可能性があります。

何度も申し上げていますが、IRSが税金の未払請求や還付に関して電話や電子メール、テキストメッセージ、またはソーシャルメディアで納税者と接触を開始することは決してありません。

IRS and Security Summit Partnersは納税者に対し、IRS を名乗る一方的な電子メールによる通信をクリックしないよう警告しています。そのような通信はクリックするだけでマルウェアを密かにロードする可能性があるか、悪意のあるハッカーがランサムウェアをロードして正規ユーザーがシステムとファイルにアクセスするのを妨げる可能性があるためです。

最後にそのような詐欺行為は、電子メールまたはテキスト/SMS のコピーを phishing@irs.gov に添付して必ず報告してください。

その際、発信者 ID (電子メールまたは電話番号)、メッセージを受け取った日付、時刻、タイムゾーン、電話番号を含める必要があります。

納税者は、財務省税務行政監察官(Treasury Inspector General for Tax Administration)またはインターネット犯罪苦情センター(Internet Crime Complaint Center)に詐欺を報告することもできます。

IRS Web サイトの「フィッシングおよびオンライン詐欺の報告:The Report Phishing and Online Scams page」ページに詳細が記載されています。

連邦通信委員会のスマートフォン セキュリティ チェッカー(The Federal Communications Commission's Smartphone security checker)は、モバイル セキュリティの脅威に対する便利なツールです。

<参考>

IRS が納税者に新たな郵送詐欺に対して警告 (IR-2023-123)

以上

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