日本で保有する土地の金額(評価、価値)はどのように見ればいい? ~ 日本の地価表記 ~

ついこの1,2年ほど前までは上昇を続ける米国の不動産価格について「どこまで上がり続けるんだろう?」と興味深く日本から見ておりました。ただ最近になって落ち着きはじめ、一部では逆に下落してきたという噂も聞こえるようですが、今年から新しい米国大統領も就任し今後の行方が気になります。そうした中、仕事をリタイアし米国の不動産を売却して日本へ永住帰国されるというお考えの方が増えてきています。特に最近の円安傾向を背景に、日本で居住すればそれなりの円資産を保有しながら米国より物価の安い日本で悠々自適な生活を送ることができるというのが理由です。

一方米国居住者でも日本の不動産価値に関心のある人は少なくないのではないでしょうか?もともと日本で不動産を所有している人、将来永住帰国して購入予定の人、親が不動産を持っていて将来自分が相続する可能性がある人など、その値段、価値や税金がどれ位になるのか気になるところです。

日本では土地の価格について何通りかの表記方法があります。やや専門的でわかりづらいため、海外居住者にはあまり馴染みがないかもしれませんが、これらの価格によって売買価額や所有者の固定資産税、、親が亡くなった時の相続税などが算出、決定されます。そこで今回は土地の価格表記について紹介します。 

1.価格の種類

地価表記については公的機関(国や都道府県)が地価公示法などの法律に基づき鑑定し公表したものとして4種類(表の①~④)があり、またそれとは別に実際の不動産売買における市場取引に利用される実勢価格(表の⑤)の計5種類の表記方法があります。

備考>

※相続税路線価はその名前の通り路線(道路)ごとに決められています(国税庁のホームページでも地図の上で確認することができます)。ただし全国すべての地域で決められているわけではありません。決められていない地域では固定資産税評価額に(地域毎に決められた)一定倍率を乗じて算出します。

 2.調べ方

  • ①公示価格/②基準標準価格

国土交通省の「不動産情報ライブラリ」サイトで調べることができます。トップメニューから「土地・不動産・建設業」メニューをクリックすると日本全国の地図が表示されるので、調べたい地域を指定します。

https://www.reinfolib.mlit.go.jp/

  • ③相続税路線価

下記の国税庁のウェブサイトで確認することができます。

http://www.rosenka.nta.go.jp/

  • ④固定資産税評価額

固定資産税評価額は不動産所有者に対する課税額なので、毎年市町村役場から送付される固定資産税課税明細書で確認することができます。また目安でよければ①公示価格の約70%の額とみることもできます。

  • ⑤実勢価格

実勢価格は実際の売買価格になりますので、不動産業者にコンタクトしたり不動産業者のウェブサイトで簡単に情報を入手することができます。上記①で紹介しました「不動産情報ライブラリ」サイトの他、「不動産売買」「不動産購入」などの検索キーワードを入力すれば複数のウェブサイトにアクセスできます。

  • その他(①~④が表記されたウェブサイト)

また一般財団法人資産評価システム研究センターの「全国地価マップ」には公示価格、基準標準価格、相続税路線価、固定資産税評価額のすべてが掲載されています。

https://www.chikamap.jp/chikamap/Portal

3.日本の不動産のことでお悩み、ご相談があれば・・・

上記のようにネットで調べれば土地の価格情報を入手することはできますが、それ以外に下記の様なことでお悩み、ご相談のある方はご連絡いただければ対応します

  • 忙しくて調べる時間が作れない

  • 価格情報は理解したが手続き(購入・売却、名義変更、申告納税など)を知りたい

  • 相続の際に親族間でもめごとになりそうで、今のうちに手を打ちたい

記事の無断転載を禁じます。

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当社(ライフメイツ)では海外在住者や日本への帰国者向けに日本の行政、法律、金融、暮らし、に関する情報、アドバイス、手続代行サービスを提供しています。お悩み、ご相談があれば当社へご連絡ください。(81-3-6411-8984、Skype/Line可、info@life-mates.jphttp://www.life-mates.jp/ まで 
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