タックス・シーズンにおさえておきたいIRS関連トピック3つ

IRS

2024年のTax Returnの準備は順調でしょうか。今回の記事では、この時期に知っておきたいIRS関連トピックを3つお届けします。

IRSのリストラ

2月下旬、政府効率化省(DOGE)が主導するリストラ策の一環として、IRS職員6千人超のレイオフが始まりました。IRS職員全体9万人の約7%にあたります。折りしも税務申告のピークを迎える時期で、処理の混乱や遅延を懸念する声が出ています。

事態を見守る以外に納税者としてできることは多くないですが、以下の対応を心がけましょう。

  • 紙・郵便による申告ではなく、極力電子申告(e-file)を行う

  • 早めに申告を行う(特に還付がある場合)

  • (すでに処理が長期化している)修正申告が必要にならないように、当初申告に万全を期す

IRS Free File: IRS提供の無料申告ソフトウェア

無料でTax ReturnができるIRS Free Fileをご存知ですか。IRS、以下の税務申告ソフトウェア会社8社の官民パートナーシップによるもので、一定条件を満たす納税者に迅速、安全、無料の申告手段提供を目指すものです。なお、Adjusted Gross Income (AGI)が$84,000以下など、ソフトウェアによって異なる条件があります。

ご自分が条件を満たすと思われる場合、利用を検討してみてはいかがでしょうか。

IRSのIP PIN: 「なりすまし詐欺」(Identity Theft)対策

なりすまし詐欺に、流出したソーシャル・セキュリティ番号を利用して虚偽のTax Returnを行い、還付金を詐取する手口があります。他人があなたになりすましてTax Returnをファイルすることを防ぐ対策として、IRSのアカウントIdentity Protection PIN(IP PIN)を作る方法があります。

IP PINは6桁の番号で、毎年異なる番号が発行されます。Tax Returnをファイルする際にはこのIP PINが必要となり、これが一致しないとIRSはTax Returnを受け付けません。IP PINがTax Returnのマルチファクター認証の役割を果たすわけです。

サイバー犯罪の手口は巧妙化しており、対策を講じても詐欺被害にあってしまった場合には、Federal Trade Commissionにただちに報告し、関係機関と迅速に連携して被害を最小限にとどめましょう。

記事の無断転載を禁じます。

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